結婚相談NPOの影山です。
2023年7月1日(土)の改正道路交通法の施行を受けて、東京では街中で電動キックボード「LUUP」を見かける機会が増えてきました。
最高速度が20km/hに向上し、免許不要で乗れるようになり、ヘルメットの着用も義務から自転車と同様の努力義務に変わるなど、安全面はさておき、利用はしやすくなった訳です。
今回は同様の電動シェアモビリティ、ただし、バイクに該当する電動シェアバイク「Shaero(シェアロ)」が婚活デートに活用できるのか?を試してきました。
結論から申し上げると、シェアロはかなり婚活デートに向いています。
ただし、先に申し上げておくと、今回のトライアルは交通事故にて幕を閉じます。その際の貴重な体験談も交えて解説させていただきますので、参考にしてください。
電動シェアバイク「Shaero(シェアロ)」とは?
シェアロはシェアード・モビリティ・ネットワークス株式会社が2021年9月1日(水)から開始した折りたたみ電動バイクのシェアリングサービスです。この手のサービスは幾つかありますが、比較的実績があるサービスだと言って良いでしょう。
利用料金は執筆時点(2023年10月)では諸費用無しの「15分毎に200円」、利用中に累計料金が2,000円を超えたタイミングで自動で「24時間 2,000円」の1DAYプランに切り替わります。この料金内にはいざという時の対人・対物無制限の賠償責任保険・傷害保険が含まれているので安心です。(後述しますが、本当に助かりました)
LUUPと異なり、運転には原付免許とヘルメットの着用が必要。
余談ですが、免許を持っていない婚活者が増えていますが、原付免許だけでも取っておいた方が良いと思います。(出来ればATで良いので普通自動車免許を!)
サービス開始から1年半を経過した2023年4月の同社発表によると、貸出スポットも500ステーションを突破。実際、東京都内では身近な存在になっているようです。
スマートフォンとアプリインストールは必須。各バイクに固有のIDが振られていて、始動もアプリから行います。
公式動画
電動バイク以外への展開も
折りたたみ電動バイクのシェアリングサービスとして始まった「Shaero(シェアロ)」ですが、3人乗り電動トライク「Shaeroトライク」や1人乗り小型EV「Shaeroミニカー」なども随時導入。
Shaeroトライクは、側車付軽二輪カテゴリの車両で、運転には普通自動車免許が必要ですが、ヘルメットは不要。
「Shaeroトライク」も婚活デートに使えそうだとは思いますが、同社発表によると、導入重点エリアはリゾートエリアや観光地のようで、街乗りとは少し異なる利用法になりそうです。
観光地にも導入が進む
宮崎県のフェニックス・シーガイア・リゾートや宮古島のシギラリゾート、八丈島などの観光地にも導入が進んでいて、前述の「Shaeroトライク」も導入されています。
電動シェアバイク「Shaero(シェアロ)」実体験
さて、実際に「Shaero(シェアロ)」を利用してきましたので、ここからはその体験について解説していきたいと思います。
先に道交法について、おさらいをしておきましょう。
普段、車は運転しても原付に乗らない方は「二段階右折」だけは再チェックしておいた方が良さそうです。私もほぼ忘れていました。
ここでは「二段階右折」の詳細は省きますが「三車線以上の道路で二段階右折禁止の標識がなければ、二段階右折をしなければならない」は、再確認・認識しておくべきでしょう。
シェアロ利用の事前準備
シェアロの利用には、アプリのインストール、免許写真アップロードを伴う会員登録、クレジットカード登録という事前準備が必要です。婚活で交際相手にシェアロデートを提案する際は、それぞれのスマホで準備が必要なので、事前に済ませておいていただくよう、お願いをしておきましょう。
また、支払い方法はクレジットカードのみなのですが、おそらく自分名義のクレジットカードでないと登録できない為、ご自身が言い出しっぺでもお相手側に支払いが発生します。そういった不満を持たれないように、事前に「後で支払うので立て替えておいて欲しい」「その分、奢る」などを伝えておいた方が無難かもしれません。
こういったデート費用の負担は度々議論になりますが、こちらがデート提案側の場合、一般的なデート代よりは割り勘向きでは無いと思います。
なお、これはアプリの問題とは言い切れないのですが、私が最初、Gmail(スマホ版)で会員登録を試みた際、おそらくメアド認証時のアプリの切り替わりの問題で、会員登録がうまくいきませんでした。
免許とクレジットカードまでは登録完了の表示が出ていたのに、実際にはゲスト扱いされてしまうという状態で、全くログインができません。ひょっとすると迂回方法があるのかもしれませんが、結局、別のメールアドレスでアカウントを作り直すしかありませんでした。できる事ならば、アプリの切り替えが必要のないメール認証方法の方が良いかもしれません。
次に済ませておくべきなのが、貸出ステーションのチェックです。これが割と要注意なのですが、複数把握しておく必要があります。なぜ、複数把握しておく必要があるか?というと、貸出可能バイクがあるとは限らず、長時間の予約ができないからです。私の場合は吉祥寺在住で、三鷹台のシェアロステーションが一番近かったのですが、当日、貸出可能バイクがありませんでした。正直、このステーションで利用する人はあまりいないのではないか?とたかをくくっていたのですが、シェアロの「乗り継ぐ」という割と馴染みのないレンタル方式から、こういった事態も割と有り得るものなのだと、後で思いました。
ちなみに「乗り継ぐ」というのはどういう事か?というと、シェアロは「借りた場所に返して終わり」という感じでは無いという事をイメージしておいた方が良いと思います。シェアロの仕様は「最高速度:30km/h・満充電時走行距離:約30km」なので、「借りた場所に返す」だと満充電だったとしても片道30分・15kmの移動しかできない事になります。そうでは無く「バッテリーが無くなる前に次のステーションで新しいバイクに乗り継ぐ」が正解なのです。バッテリーが減って来たら「貸出可能」が2以上、「返却可能」が2以上のステーションを探しましょう。
空きポートが無いステーションに返却する場合は「無充電返却料金」が発生するので、デートの場合は2つ空きポートがあるステーションに返却をしないといけません。その為、運の要素も強く、最後も「何処で解散」という確約ができないというのも注意が必要です。
あと、これは必須では無いのですが、USB充電ケーブルの持参をお勧めします。利用時は気付かなかったのですが、シェアロからスマホに充電ができる用です。シェアロは返却にもスマホが必要で、運転中も常にナビとしてアプリが機能するという特性から、それなりにスマホバッテリーの消耗が激しいと感じました。バッテリー切れ状態では返却ができませんので、可能であればUSB充電ケーブルを用意しておくべきでしょう。なお、公式のFAQでは「USBコネクタは低出力の為、充電には時間がかかります」とあるので、モバイルバッテリー持参が最適解なのかもしれません。
貸出ステーション探しが最初の難関かも?
さて、貸出ステーションに近付いたら、バイクの予約をしましょう。予約は15分だけ車体を抑えることができるシステムです。今もネット上の誰かが予約を狙っているかもしれませんので、デートにおいては万全を期して予約すべきです。
私は結局、西荻窪のステーションにしたのですが、現地に着いてもステーションが見つからず苦労しました。よくよく見ると「マンション自動ドア内」と書いてあったので、「マンション住人以外が入っても良いのか?」と感じる場所まで入って行って、ようやく見つけた感じです。
借り方(と返し方)は現地ステーションにも書いてありますが、クリーニング済みのヘルメットと充電ケーブルがささった状態のバイクがあるので、自分が予約したバイクをナンバー等から探し、充電ケーブルとワイヤーを外します。収納時、ナンバーは折りたたまれているので、ちょっと探しにくいと感じました。ひょっとするとIDもどこかに書いてあるのかもしれません。
折り畳み状態から走行可能状態への展開は簡単なのですが、指を挟む可能性などはありそうだと感じたので、男性がやった方が無難そうです。
あとはバックミラーが結構見づらいので、ちゃんと調整をして、スマホスタンドにスマホを付けて、アプリから電源オンで走行準備完了です!
よい旅を!
電動シェアバイク「Shaero(シェアロ)」の使用雑感
先に申し上げておきますと私は「都市部は自転車が最強」と考えている人間です。シェアロで街中を走ると分かりますが、普段自転車で通っている道でも通ってはいけない場所が多くありますし、二段階右折もタイムロスが著しいと感じます。
まさか久し振りに乗るバイクが電動になるとは思いませんでしたが、それらのデメリットを念頭に置いても、シェアロの旅は楽しいです。人は選ぶかもしれませんが、きっと印象に残るデートができるでしょう。各種乗物からご無沙汰してしまっているペーパードライバーの方も、大通りにさえ出なければ気楽に楽しめると思います。
街乗りデートのポイントとして駐車場・駐輪場問題が挙げられます。バイクでしたら避けられないこの問題ですが、シェアロは折りたたむとかなりコンパクトになるので、お店に事前に確認さえすれば、店頭への一時駐車も了承を得られるケースがかなり多いのではないかと思います。三輪車程度しか面積を取らない。これは大きなアドバンテージです。(念のため、周りに何も無い水平なところに置きましょう)
かなり癖のあるシェアロの乗り心地
対して、バイクに乗った事が無い方は気にならないかもしれませんが、バイクをイメージして乗ると、かなり操縦感覚に癖を感じるかもしれません。
私は走行中に一瞬、充電メーターが下がったのですが、その時にエンストに近いような、スロットルをしぼっても加速しない状態になりました。FAQによると充電が足りない時はこのような挙動になる事があるらしく、今だからこそ一瞬メーターが下がった事による影響だったのだろうかと想像しますが、私の場合は大通り(青梅街道)だった事も有り、結構焦りました。こういった前知識はパートナーに事前共有しておいた方が良いでしょう。
また、これは私が単に肥満なのかもしれませんが、とにかくお尻が痛くなりました。サドルとの相性もあると思いますが、サスペンション性能が弱い為、ちょっとの道の段差でも衝撃が伝わります。
逆にEVだからだと思うのですが、ガソリン車とは異なる加速性能は慣れれば魅力的だと感じました。走る事自体が楽しいと思える新鮮な体験です。
電動シェアバイク「Shaero(シェアロ)」の事故対応と注意点
「ドカーン!」
その時は突然来ました。ある駅前を走っていた時、突然横から車が飛び出してきて、衝突。私はボンネットに乗り上げて、道路に転げ落ちたのです。
正確に言うと、車の運転手さんは交差点からおそろおそる出てきたところで、そこまでスピードは出ていなかったのですが、私のスマホが折れたミラーと一緒に数メートル先まで吹っ飛ぶ程度の衝撃でした。
普通のバイクでも避けられない状況だったと思いますが、成すすべなく衝突してしまったので、制動性能がそこまで高くないかも?と感じました。後で、警察の交通課の方と話していたところ「この車輪の小ささでブレーキが効き過ぎたら逆にジャックナイフしてしまうから、仕方ない」というお話しでした。確かに‥
身体は痛みましたが、事故対応です。前述の通り、シェアロは対人・対物無制限の賠償責任保険・傷害保険が含まれているので落ち着きましょう。まずすべきはお相手の車両写真撮影と、連絡先交換、110番ですが、私の場合は駅前という事もあり、すぐに交番の警察官の方に来ていただけました。
その際、現時点では警察の方も知識が無いらしく、このバイクは何なのか?等々、色々と尋ねられます。シェアロは原付に該当するので「原付相当の電動バイクです」と答えれば大丈夫です。
自賠責保険証の提示を求められたのですが、即答できず、後で聞いたお話しでは、折りたたみサドルの裏側から見つかったとの事でした。
「レンタル会社とは連絡は取れないのか?」と尋ねられ、アプリのヘルプから「事故・トラブル」を調べたのですが、そこには保険会社への電話連絡と、報告フォームから報告をするように書いてあっただけです。日曜日だったせいか、シェアロとはリアルタイムのやり取りはできなかったのですが、あとあと調べたところ、ヘルプの「サービス全般」側にはカスタマーサポートの電話番号(平日のみ)も書いてありましたので、平日であればそこに電話しても良いと思います。いずれにせよ、その時は焦りながらリアルタイムでのやり取りをしようと思ったのですが、冷静になってみれば、保険会社以外はそこまで焦ってやり取りする必要もなかったというのが結論です。
私の場合は一通り事情聴取を受けた後、そこから救急車で救急病院に搬送されたという流れです。お相手の車もドライブレコーダーが付いていましたし、後続の車両もデータを提出してくださったので、割と事情聴取は軽めだった気がします。
それなりに動けたので、保険会社にもこのタイミングで電話をして状況を伝えてありますが、重症の場合もあるでしょうから、それは後でも良いかもしれません。
とにかく現場で大事なのは警察対応。デートの場合はパートナーに自分のバイクだけでも返却をしてもらって解散にするしかないと思います。「後で報告します」とお詫びしましょう。(そこでついてきてくれたら、それはもう成婚間近です。)
しかし、救急隊員の方にご迷惑をかけるのは本当に心苦しいですね。本当に申し訳なかったです。
「Shaero(シェアロ)」は返却しないと費用が発生し続ける
さて、病院に運ばれて、打撲程度と診断を受けた私は頑丈な身体に産まれた事を感謝して、支払いに。
ここでびっくりしたのが、請求額の高さ!なんとその額「9万円弱!」窓口の紙には「喧嘩と交通事故は倍請求(200%負担)」と書いてありました。どうせ自賠責で支払われるという前提なのかもしれませんが、なんだかなぁ‥という感じです。
当日は1万数千円しか手持ちが無かったので、1万円を預けて、後日支払う事に。会計を済ませた後、渡されていた警察の連絡先に電話をしました。
その電話で言われたのは「壊れたバイクは警察で預かっている、もう一通り調べたから返却も可能だがどうするか?」というものでした。シェアロは原則返却をしないと費用が発生し続ける(またはステーションに戻せなかった場合は追加費用がかかる)ので、片足引きずりながらにはなりますが歩行ができた事、警察の近くに返却可能なステーションがあった事から、今から受け取りに行くと伝えました。この時、シェアロには報告フォームから「壊れたバイクはどうすれば良いか?」と問い合わせています。
これまた後で知りましたが、シェアロは事故時は「緊急返却」というのが出来るようです。私のように返せれば返して、無理ならばこの「緊急返却」と使うというのが正解だと思います。
警察に到着後、調書を書いてバイクを引き取り、ステーションに返却。折れたミラーはヘルメット返却袋に一緒に入れて、その旨とバイク本体の傷を移した写真を報告フォームから送信して返却完了です。ただ、返却後にアプリを見たところ、ステータスが「貸出可」になっていたので、急ぎ、修理中ステータスへの変更をこれまたフォームから依頼して、対応していただきました。この対応は早かったです。
こちらの信号が青でも、追突では無いので歩合は10対10では無いのですが、あとは保険会社任せで大丈夫です。病院への支払いも結局、お相手側に対応いただき、仮払いの1万円を返却してもらいました。後日警察に診断書を提出しましたが、その診断書発行費用もお相手持ちだったので、怪我さえなければそこまで大事では無いという感じでしょうか。良い経験だった位に感じています。
さて、交通事故の話しで終わってしまいましたが、シェアロの体験はなかなか面白く、デートのマンネリ化を防ぐにはかなり有効だと感じました。いきなり一緒にツーリングではなく、まずはお試しレンタルをお勧めします。なにせ、たったの200円からお試しができるのですから、試さない手はありません!
投稿者プロフィール
- 結婚相談NPO設立以来、障がい者婚活を長く担当していましたが、障がい当事者仲人が参加してくれましたので、地方婚活に力を入れるべく「婚プラ」を立ち上げました。
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