令和7年8月27日(水曜)の官報告示をもって、滋賀県大津市に所在する琵琶湖疏水施設が国宝及び重要文化財に指定!
建造物分野の国宝指定は、昭和36年(日吉大社西本宮本殿および東本宮本殿)以来、64年ぶりで、10件目の国宝建造物となりました。
【琵琶湖疏水施設の指定の見込み(大津市内に所在するもの)】
- 国宝:琵琶湖疏水施設 第一隧道 1所
- 重要文化財:琵琶湖疏水施設 大津閘門及び堰門 1所、大津運河 1所、第一隧道 1所
※ 国宝は重要文化財に含まれるため、重要文化財に「第一隧道」を含みます。
琵琶湖疏水施設について
琵琶湖疏水施設は、大津市の三保ヶ崎から三井寺下を通り、長等山を抜けて、京都市の山科、岡崎、鴨川左岸、伏見へと続く本線を中心とした、琵琶湖の水を京都へ疏通する人口運河と、それに関連する都市基盤施設です。
北垣國道知事率いる京都府の主導により、舟運、灌漑、防火、発電、水道等の機能を持つ施設として計画され、田邉朔郎を工事主任、島田道生を測量担当として建設が進められました。
琵琶湖疏水施設は、明治の京都の再興を支え、京都の近代化を象徴する都市基盤施設であり、明治期の建設分野における技術的達成度を示す施設の一つとして、重要です。
第一隧道
琵琶湖から京都へ水を運ぶ長大な運河を構成する3つの隧道(トンネル)のうち、最も東側(琵琶湖側)にある隧道。長等山を直線状に貫いており、途中に2つの竪坑が存在します。延長約2,436メートル、幅員約4.9メートルの煉瓦造隧道で、建設当時国内最長規模を誇りました。
作業員の昇降、資材搬入、換気、採光を目的に、トンネル工事としては日本初の試みである竪坑工法を導入し、2つの竪坑が建設され、工事の迅速化が図られたことが特徴です。
第一竪坑は深さ約47メートル、坑口が直径約5.5メートルの円形、第二竪坑は深さ約23メートル、坑口が口径約2.5メートルの八角形となります。
第一隧道の坑門には、古典主義等による様式的な装飾が施されており、東口には伊藤博文、西口には山縣有朋が揮毫した扁額を掲げられています。

第一隧道 入口

第一隧道 内部

第一隧道 第一竪坑

第一隧道 第二竪坑

第一隧道 出口
大津閘門及び堰門
船の通行時に琵琶湖側と大津運河側の水位差を調節する大津閘門と、琵琶湖の水位の増減に関わらず疏水に一定量を供給するための水量調整をする堰門が南北に並んでいます。

大津閘門及び制水門(東から)

大津閘門及び制水門(西から)
大津運河
大津閘門及び堰門と第一隧道を結ぶ延長約197mの直線状の開渠で、花崗岩で築いた2段の石垣で両岸を固めています。

大津運河 全景

大津運河 水路
明治時代に京都へ琵琶湖の水を運ぶ為に造られた運河で、びわ湖疏水船が就航しています。 両岸にある桜並木はお花見スポットとして親しまれていて、お花見の時期にはライトアップも実施されます。 画像出典:PhotoAC ※営業時間等、変更の可能性がございますので、デートスポットご利用前には必ず公...
写真提供:滋賀県文化財保護課
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